ブルーピリオドというマンガを読み始めました。ザックリいうと不良が絵に目覚めて美大を目指すというマンガです。
『絵と不良』という対比のため、あえて不良という言葉を使いましたがいわゆるヤンキー的なそれではなく、どちらかというと酒やタバコなど年齢的に禁止されていることをやっているけどリア充っぽい感じの主人公です。
公式だとスクールカースト上位といった表現を使っていますね。
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現役で絵の仕事をしている出雲寺ぜんすけが執筆しています。
Key作品『終のステラ』に背景イラストで参加。キネティックノベルのロボット三部作の楽曲をレトロテイストアレンジしたアルバム『JUKEMATA』ジャケットイラストの“背景”を担当
終のステラ
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美大って一般の大学より学費高い!?
このブルーピリオドという漫画を読んで知ったのですが、美大って一般の大学より学費高いんだそうです。医学部や薬学、歯学そういったのに続き4番目だとか。
漫画のストーリー自体も面白いですが、個人的にはこういった美大を目指す主人公が知る美大とかに関するあれこれも興味深いです。
絵を描くの好きというだけで美大に進学でよいのか
ブルーピリオドは漫画として面白いですし、当ブログの読者の中にはまだ高校や中学生というかたもいるかと思うので、美大の受験についてなどの内容も参考になるんではないかと思いました。
そんなわけで今回はその内容にも少しだけ触れつつ美大の学費についての話をしてみたいと思います。
基本的にはストーリー的なネタバレはしないですが、完全にネタバレを回避したい場合はここで当記事を読むのを止めていただければと思います。
引用とかは1巻の内容からなんでそちらで読んでから戻ってきてもらえればと思います。
ブルーピリオドの主人公はもともと絵を描いていたわけでないですが、現実で考えるとわりと漫画ゲームアニメなどが好きで絵を描いたりするのが好きだしということで美大の進学を考えるケースも多いのではないでしょうか?
僕自身の学生時代を振り返ってみても進路について綿密に考えられていなかったなと思います。
ぜんすけ
ネットなどでこういった情報を気軽に得られる時代でなかったというのもありますが……
この記事ではこれから自分の進路を考えなくてはという中学、高校生が単純に漫画やアニメとか絵が好きということで漫然と美大を目指していいんだろうかと進路について経済的に考える助けになればと思います。
学費は先行投資かそれとも投機?
この記事の結論を最初にいいますと
・美大の学費高いので何のために美大で学ぶのかよく考える必要あり。(一般の大学も同じですけどね……)
・学費は先行投資……なんですが、絵で生きていくこと自体確実性が低いため、投資というよりも投機(ギャンブル)的な側面がある。
・美大に行くことでのプライスレスな利点も色々ある。その利点や経験に価値を感じる人なら検討。
といった感じです。
絵で生きていくことの確実性が低いとは書いたもののブルーピリオドで主人公が親に美大受験について説得する際に美大に行った場合にもつぶしが効く理由を親にしています。
なので、あくまでイラストレーターや漫画などのエンターテインメントを仕事にすることを目的にした場合はギャンブル性が高くなるというのがより正確な表現かもですね。
美大にかかる学費はどのくらいか
今回はブルーピリオドを読んで書き始めた記事でもあり、このブログ自体絵を描く人向けの記事ということもあるので美大で考えていきますが、一般の大学でも同じなのですが学費について中高生って把握していますでしょうか?
ぜんすけ
正直、僕は学生のころ大学の学費の総額を正確な数字として把握していませんでした……。
とりあえず総額がわからなくては学費の費用対効果もくそもないので、まずは美大の学費を調べてみましょう。
美大の学費は4年間でいくらになる?
さらに画材費用などや受験のために予備校いったりしすることを考えると700万は軽くするということですね。
ブルーピリオドでも語られていたことですが、せっかくこうしてブログとうWeb媒体なので、大学の学費のページにリンクを張っておきます。
▲こちらのページを見るとある程度何にお金がかかっているのかの内訳も見えてきます。
前述の640万はある程度端数を切り捨てていますが、上記ページを参照してちゃんと計算すると690万ほどですね。
▲ちなみに一般の大学とも比較できるように法政の学費ページもリンク張っておきます。
法政の学費はだいたい450万円ほど。
美大の690万一般の大学のが四年で450万でその差額は240万ほどになります。
美大の予備校代は?
予備校の学費は夜間で40~50万 昼で70~80万ほど。
予備校代については一般の大学も教科数によって変わりますが50~100万ほどかかるので、差はそれほどありません。
美大の学費はなぜ高いのか
医学、薬学、歯学など高そうなイメージのある学部に続き美大の学費は高いんだとか。
医学部などは卒業後、がっつり稼いで学費で先行投資した元が取れそうな雰囲気ありますよね。
しかし、美大にはあまりそういった卒業後にがっつりお金を稼げるイメージはあまりないのではないでしょうか。
それなのに一般の大学よりも学費が高いとはなぜだろう?
と思うところですが、それはやはり授業内容によるところがあるんではないでしょうか。
ぜんすけ
それでは普通の大学と学費の詳細を見比べて何で学費が上がっているのかみていきましょう!
授業料
年間の学費の中で授業料のみに絞ると多摩美が118万で法政が83万ということで35万円授業料だけで差があります。
施設費用
前述の多摩美の学費ページでも施設費に年35万ほどかかっています。
法政には施設費はないですが、教育充実費が年23万ほどありますのでこれが施設費にあたるとしても年10万ほど(毎月1万円)ぐらいは一般の大学よりも施設代にかかっているというわけですね。
実習費や私用材料費
学部によって差がありますが5~10万ほどかかっています。これも一般の大学ではないものですね。
一般の大学だと諸会費などがありますが1~2万程度のようです。
実習や私用材料は美大の授業だといかにも必要そうな費用ですよね。
需給の関係はどうか?
あとは大衆向けのものは顧客候補も多いので需給の関係で値下がり安く、専門的なものは高くなるためというのも考えられます。
とはいえ需給については入試がないならそれもあるかもしれませんが、入試で入れる人を絞っているのであればやはり前述のように講義の方法の特殊性による施設や授業料が主だったところではないでしょうか。
藝大は国立だから安いけど入試の倍率はやばい
ここまで私立の多美術大学の学費で考えてきましたが、じつは美大にも国立があります。
それが東京藝術大学です。
藝大は一般の大学でいう東大とかそういったレベルだから倍率とか高くてそうそう受からないらしいというのは聞いていましたが国立だから学費が安いというのはブルーピリオドを読んで知りました。
おそらく、美大とか少しでも検討したことがある人にとっては常識中の常識なのかと思うんですが、僕はまるで検討してなかったので、漫画を読んで「へー、そうなんだ」と思うことが結構ありました。
上記藝大の学費ページによると授業料だけなら64万でとても安い。初年度の入学金とかある状態で124万+教材費で130~153万ほど。
学部によって入学時には教材費が高いところだと30万近くするようなので幅はありますが、教材費が低いところなら一般の大学の初年度の130万と同じぐらいになりますね。
国立の東京藝術大学とはいえ4年間だと400万ぐらいはいくので一般の大学と同じぐらいになります。
何浪もしていたら藝大でも私立美大でも学費は同じになっちゃうかも?
東京藝術大学に現役の高校生が受かる倍率は60倍とかってことでかなりのムリゲー感があります。
そのため志望を藝大だけに絞ってしまうと浪人前提ってことになると思うのでせっかくの藝大の学費の安さも何浪かした場合の予備校代など計算したら、他の美大に現役行った場合の学費総額の差はあまりなくなってしまうケースもあるのではないでしょうか。
藝大と私立美大で300万の差がないぐらいなので、予備校代や交通費、道具代、など浪人して年100万学費に使うようであれば、3浪したあたりでトントンという感じでしょうか。
藝大の倍率を考えると3浪ぐらいは普通なレベルな気もするので、学費の違いだけなら藝大は現役でワンチャン狙いつつも他の美大受かったらそっちに行くのが経済的には順当ではないかと。
コンコルド効果(サンクコスト効果)っていう、それまでに支払ったお金や労力がもったいないと思って途中で止められなくなる人間の心理があるので、藝大1本で浪人を続けてしまい気が付けば学費的には割高だったということになりかねません。
後述する藝大のハロー効果に自分ならどのくらいのお金を払えるかをあらかじめ考えておくと沼にハマらずに済むかと思います。
▲こちらの本の著者も韓国の最難関美大に3浪した話を書かれていますが、まさにコンコルド効果といったエピソードで、藝大1本で目指すかたは一読しておいてもいいかもです。
ゲーム会社などに勤めていたときの同僚の出身校や、応募者の大学名などで見聞きする頻度が高かったのがムサビ(武蔵野美術大学)とタマビ(多摩美術大学)。
ブルーピリオドによると上記2校に加えて藝大と女子美術大学と東京造形大学を加えた5校が東京で有名どころの美大として紹介されていました。
あと僕が聞いたことがある美大だと、大阪芸大はGAINAXの方とかの出身校だってのは島本和彦先生の「アオイホノオ」とか読んだときの記憶でなんとなく認識していました。
そして日本大学藝術学部の学生はテレビで「日大生ですか?」と聞かれると「日芸です」と答えるっていうを見たので記憶していました。
自分が藝術学部の学生だったら美大生って認識なわけで、日大っていうと一般の大学のイメージが強いからそりゃ「日芸です」と答えるよなーと思いながら見てました。
大阪芸大や日芸もその他の有名どころとしてブルーピリオドでも紹介されていました。
僕のように美大に行くこと考えずに生きてきた人でも知らず知らずのうちに名前を聞いたことがあるようなところはやはり有名どころなんですね。
ちなみに藝大はわりと就職することに前向きではない文化というか空気感があるらしいという話もあったりします。
逆に他の美大では現場で働くことに前向きで在学中に仕事を受ける学生がたくさんいるところもあるんだそうです。
たしかに藝大卒よりも武蔵美卒や多摩美卒とか専門学校卒に出会うことのほうが、ゲーム業界などだと多い気がします。
ガチのアーティストを目指しているのでしたら藝大を目指すのもいいのかもしれませんが、ゲーム業界とか絵を描ける仕事で就職を考えているのであれば無理に藝大目指して浪人する必要もないんじゃないでしょうか。
大学をお金で考える
学費を先行投資と考えると
そんなわけで、施設代や特殊な授業ということで普通の大学より高くなるのは仕方ない気もしますが、学費を先行投資と考えると希望の職種によってはわりとギャンブル性の高い投資な気がします。
世界的に一流の芸術家とかになれば青天井なのかもですがそうでなければ食べていけるのかも未知数なところがあります。
仮にアニメが好きで絵を描くのが好きだという理由で美大に進学し、アニメの仕事をした場合で先行投資した学費がどのくらいで回収できるのか考えてみましょう。
アニメの仕事で学費に使ったお金を稼ぐには1クール、ワンオペ!?
計算しやすくするため美大の学費を600万円とした場合。
学費を稼ぐにはアニメの動画一枚単価200円として計算すると3万枚ぐらい描く必要あり。
背景美術で計算するならカット2000円だとして3千カットぐらいでしょうか。TVアニメ10話分ぐらい1人で描くぐらいの物量を描くぐらいの労働を要することになるかと思います。
予備校や浪人した場合ならそれこそ13話ワンクールのTVアニメの背景美術を1人で受け持つレベルの枚数こなさないと稼げないレベルです。
動画だろうが背景だろうがそれだけの枚数描いたころにはかなり面構えが違うというレベルになってそうですね。
単価が安いと知られたアニメだからと思うかもしれませんがサラリーマンの年収で計算しても結構な金額です。
まぁ、金額考えればわかりますがそれなりの報酬でも1年、新卒とかなら2年分ぐらいの収入の金額になるかと。
これって別に美大に限った話ではなくて、今って当たり前のように大学行きますけどこれって本当に回収できるのかって本当にギャンブルですよね。
昔の就職氷河期もそうですし、ウィルスの影響とかで就活にも影響はあるでしょうし、入った会社が安泰とも限らない。
ぜんすけ
この不確定要素しかないところに国民の多くが大金をベットしているかと思うとなかなかスゴイ現実だなと思うところです
実際に僕自身、文学部日本文学科卒なのですが、こうして背景画などイラストを描くことを仕事にしているわけです。
学費を出してもらった親から
「大学行かせた意味あったん?」
と問われたら、目を閉じて
「んー、ほらあれだ背景の技法書、あれは文章も自分で書いているし、ゲームのレビュー記事の仕事もあった。ね、文章の仕事もしているんだよ。それにまだ人生終わってないからこれから文学部卒の学歴が役立つ仕事やるかもしれない」
と嘯くしかなったりします。
というわけで僕のように学費を出してくれた親に肩身が狭くなりたくなければ、漫然と大学へ行くのでなく、そこで何を得られるかを考えるといいのではないかと思います。
美大の学費と他の学費を比べて
ザックリ四捨五入計算で一般の大学400万に対して美大600万で1.5倍はかかると考えていいでしょう。
高いとはいえ2倍3倍違うというほどではないのでその差額でこのあと言及する美大の利点にその価値があると思えばありなのかなとも思います。
何気に一年あたりの学費で考えると以外と専門学校も100万以上かかったりするので1年あたりでは、高いといってもそこまで差額は大きくない気もしますね。
ただ専門学校は2年なので200万程度で済みますが美大の場合は4年間あるので、2年間の専門学校と比べてしまうと学費は200万と600万で3倍の差ということになります。
何のために美大で学ぶのか
一般の大学も同じですが、なんで大学に行くのかは考える必要ありますよね。
僕自身がそうでしたが、高校生ぐらいのときってまだ自分の将来の仕事や大学で学ぶことやそれにかかるお金の話をそこまで本気で考えていないケースって多いんじゃないかと思います。
周囲が進学するからとか親が大学に行くべしという方針だとかで決めて、仕事についても本格的に考えるのは就活の時期になってようやく真剣に向き合いだすという感じで、モラトリアムを最大化させがちですよね。
美大出てなくてもプロの絵描きはたくさんいる
今の時代ネットでプロの人のTweetなど見ることができるので、ご存知かもしれませんがわりとプロのイラストレーターやゲーム会社で働いている人も美大卒ではない人はたくさんいます。
プロになるためだけであれば美大卒の学位はマストの要素ではないのです。
美大にかかる学費を稼ぐのは大変
美大にかかる数百万というお金は所得として得るのは卒業後に数年あれば稼げるかもしれないですが、資産として取り戻すのは結構大変です。
その資産を投じる投資として回収できるのか考えてみる必要はありそうです。
ぜんすけ
美大に限らず、大学行かずにバイトして自力で学費を払っているけど、バイトしすぎて留年してる。
そんな話はどこでも聞く話ですが大人になってからよくよく考えるとホント闇が深い話だなぁと思います。
利回り何パーセント分の給与上昇が見込めるか?
美大に行くための700万という資産は、投資に回すと年5%の利回りの投資であれば35万になります。ということは月に約3万円ほどの収入になりえるわけです。(年3%だと月1.75万)
ようするに美大に行かなかった場合よりも給与が毎月2万円以上あがらないようであれば投資効率は悪いといえるんではないでしょうか?
もちろん株などの投資には元本割れのリスクはありますが、学費はリスクどころか100%確実に元本がすべて消失しますからね……
ぜんすけ
元本が消えてしまうぶん学費の投資利回りは高くあって欲しいところですが……
美大の利点
そんなわけでここまで美大にかかるお金って結構な価値を生む必要があるぞということが理解できたと思いますが、それでは美大に行く利点についても考えてみたいと思います。
「先生 絵って趣味じゃダメですか? 食べていける保証がないなら美大にいくメリットってなんですか?」
ブルーピリオド1巻より
大手ゲーム会社に新卒で入るなら美大卒が活きる?
中途の場合は実力や実績、ポートフォリオで見られてあまり学校のことを基準にしないかと思いますが、新卒の場合は、大手会社だと同じタイミングで大量に応募があるわけで、その際に足切りとして学歴が使われることが想定できます。
わざわざ学歴でフィルターしなくてもすべてみれる程度の応募者しかいない中小企業であれば、学歴だけで落とされたりはしないでしょう。
そして専門学校でも超大手ゲーム会社に就職実績があったりするので、美大でないと通らないってわけではないですね。
一般の大学生が普通の大手企業に就活するのと違ってゲーム系はポートフォリオがものをいいますからね……学歴効果は限定的ってわけです。
美大卒のハロー効果が利く
卒業後も絵の仕事をしていく際に学歴として美大卒が活きることもあるかと思います。
特に藝大のように東大より倍率高いというようなイメージがあるわけでこのハロー効果は絶大です。
ハロー効果(ハローこうか、英語: halo effect)とは社会心理学の用語で、ある対象を評価する時に、それが持つ顕著な特徴に引きずられて他の特徴についての評価が歪められる(認知バイアス)現象のこと
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』ハロー効果
人生は、運よりも実力よりも「勘違いさせる力」で決まっているという本が少し前に書店でよく見かけましたが、これもハロー効果について書かれている本ですね。
たとえば、僕はゲーム会社に勤めていたときに求人として、良い人がいたら声をかけるために藝大の卒展を見に行ったことがあります。
さすが藝大ということで、実際にすでに何年かプロとして働いていたんではないかという中途顔負けの即戦力な作品もありまし、我々一般人には理解が追い付かないレベルのアート作品もあります。
しかし、そんな中でアニメや漫画風の絵なんだけどあきらかに画力のないように見える作品を見かけたこともあります。
これが普通の専門学校で見た場合は「うーん、いまひとつ」で済まされてしまいます。
しかし藝大で見た場合「いや、藝大に入っている時点でトップレベルのデッサンができているはず、ということはこれはワザとなのか。本当はちゃんと描けるけど、これはアートとしてあえてやっているのか…? むしろその芸術がわからない自分の見る目がないのか……?」
といった具合にハロー効果によって同じ作品でも受け取られ方が変わってくるというわけです。
そんな感じで永続バフ効果のある学歴ハロー効果、これは美大に行くメリットの一つなのではないでしょうか。
美大受験でデッサン力を鍛えられる
受験があるので嫌でもデッサンをすることになるので、見たものを再現する能力という絵描きにとって重要なスキルが手に入ります。
しかも予備校などで先生のフィードバックをガンガンに受けて、全国の受験生と競いあうわけでそのスキル向上には最強の環境といえるでしょう。
仲間、フィードバック
人が変わるのに重要な要素としてよく挙げられることは周りの環境です。
美大に行くということはこの環境という意味で良いですね。少なからず受験という乗り越えるほど絵と向き合っている人が周囲にいるわけですし、作品に対するフィードバックを受ける環境に身を置くことでの成長も見込めます。
コネ
教授、先輩、同級生、皆周りが美術に関わる人たちなわけで、OBとかも当然絵に関わる仕事に携わっていることが多くいることでしょう。
身近に実力がわかる人がいれば仕事を頼みやすいですよね。
知り合いに絵の仕事をしている人が多ければそういった機会が増えるというわけです。
一度ゲーム会社などに就職してしまえば、そこで出会った同僚がコネになるわけですが、まだ一度も働いていない段階でコネを作るためには美大など絵の仕事に関係する学校に通うことでもできるというわけです。
まとめ+美大について参考になるブログ紹介
美大の学費の高い理由は授業方法や施設そして実習費や私用材料費このあたりにあるようです。
理由を考えると、まぁその授業の特殊性からして美大の学費は高くなるのは仕方ないもんなのかなとは思います。
でもここまで読んだ人は美大の学費は一般の大学より1.5倍ほど高いことがわかったわけで、このことで何のために美大に行くのかよく考えて学生生活をすごすきっかけになればと思います。
ぜんすけ
一般の大学も結構なお金かかることは同じなので過去の自分自身に届けっていうメッセージなんですけも……。
この記事を書くときに美大について検索して知ったのですが、▼このブログは美大を目指す人にとってすごく面白と思います!
美大を卒業した人が書いたブログはいくらでもあるんじゃないかと思いますが、美大卒の人が美大について書いたブログは意外とレアなのではないでしょうか。
高校3年から美大受験対策を始めて合格されてかたで、ムサビでの単位の取り方など入学後のことや美大受験に関するリアルな体験談を読むことができます。
おわりに
そんなわけで、大手ゲーム会社、芸術家を目指すなど権威のハロー効果を活用したいぞという場合は美大を選択することになるかなと思います。
ぜんすけ
美大に限らず、当然のように高校の後は大学に行くという流れになっている現代社会の構造にはいかがなものかと個人的に思うところなんですけどね……
良い面、慎重にするべき面解説してきましたが、お金って結局のところ経験に使うべしってな話はよく聞くわけで、美大での経験に価値がありそうだぞと思ったら進学するのもありなのではと思います。
美大の学費を投資として語ってきましたが、お金だけで考えるとそのギャンブル性の高さに戦慄しますが、なんだかんだいって学校に通うことで仲間、経験、コネ、ハロー効果のように、結構プライスレスなものが手に入ることもあると思うので、単純な学習内容と金銭価値だけで判断しかねるところありますよね。
もしかしたら大学で生涯の伴侶と出会う可能性もあるわけですしね。
ブルーピリオドで美大を目指す人生を疑似体験!?
美大での経験に価値がありそうならって言われても……美大でどんな経験できるのかわからないぞっ思うかもしれないんですが、それを疑似的に体験できる方法があるんですよ。
そう、この記事で最初から話に出てきているブルーピリオドですね。
ブルーピリオドは美大受験がどんな雰囲気なのかを感じることができる漫画なのでぜひ読んでみることをオススメします!
ぜんすけ
巻が進んで受験本番が近くなってくきて、ヤバそうなところも描いてくれているので、あらかじめ漫画で疑似体験できるのである程度心の準備ができるかと…!
そんなわけで進路をどうしようか検討中の学生はマストバイな漫画だと思いますが、僕のようにこれから美大にいこうと思っていない人でもストーリー的に楽しめるのでオススメです。
普通に漫画を楽しみながら遠近法の種類や構図の練習方法についてなど絵に関する知識も得られてしまいます!
「つーか前から思ってたんすけど そもそもデッサンって必要なくないですか?」
「…あら なんで? 海野さん」
「ネットにはデッサンやったことがなくても上手い人なんていくらでもいますよ だいたい私が書きたいのは美少女で石膏像とかティッシュ箱じゃないんすよ」
ブルーピリオド1巻より
▲こちらは美術部の部員と先生の会話。
同じ疑問を持ったことがある人にも腑に落ちる返答を先生がしているので漫画を読んで確認していただけたらと思います。
タイミングによりますが、運が良くセール中とかだったりするとブルーピリオドKindle版の1巻だけ無料という場合もあったりします。
僕も過去にゲーム会社とかで働いていたときの同僚には美大卒の人もチラホラいました。
ブルーピリオドを読むと、そういった元同僚の人達がこんな感じでデッサンやら画力の戦いを勝ち抜いて来た人たちなのか、と思って改めてリスペクトできますし漫画の世界と現実が繋がって感じられて面白いです。
独学や専門学校など美大以外の選択肢についても色々と調べたりした記事を書いているので比較検討の参考にしていただければと思います!
最後までお読みいただきありがとうございました!
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