以前ポートフォリオサイトをWeb公開できるサービス5選!という記事を書きましたが今回は主に紙媒体でのイラストポートフォリオの作り方について解説します。
以前紹介したWebポートフォリオサービスはサイトの指示どおり画像をアップしたりしていけば自然と形になりますが、紙媒体で用意する場合は自分で作らないといけなかったりするところもあるので、そのあたりの解説になります。
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現役で絵の仕事をしている出雲寺ぜんすけが執筆しています。
最近の仕事ではKeyのキネティックノベルのロボット三部作の楽曲をレトロテイストアレンジしたアルバム『JUKEMATA』ジャケットイラストの“背景”を担当
ジャンプできる目次
ポートフォリオに必要な内容
- プロフィールページ
- 作品ページ
- 職務履歴(転職の場合)
基本的に作品ページがメインですが、それに加えてプロフィールページや転職時なら職務履歴のページがそれぞれ1ページ入れておくといいでしょう。
プロフィールページ
- 名前
- 使用ソフト
必須なのはこの2点。
名前はフリーランスなどハンドルネームで活動しているときならハンドルネーム表記でOK。
転職用など本名でポートフォリオを使う場合は本名を記載したものに。
転職時などでマネジメント経験がある場合はこのプロフィールページに書いておくとアピールになりますが必須ではありません。
生年月日はデザイン的にも形になりますし入れていますが必須ではありません。
フリーなら年齢は関係ありませんし、就職なら履歴書を別途添付していると思いますので。
採用担当者がポートフォリオを見ているときに確認したい場合に履歴書開かなくていいのであったら便利かも程度の感覚です。
職務履歴ページ
新卒などで過去に仕事をしていない就活の場合は不要です。
作品ページでも作品名など書きますが、この職務履歴ページがあると携わった作品の一覧性が上がります。
それではポートフォリオのメインである『作品ページ』について次からくわしく解説していきます。
ポートフォリオの『作品ページ』に必須3項目
ポートフォリオの作品ページに欠かせない内容は次の三つです。
- 制作時期
- 使用ツール
- 作業範囲
① 制作時期
いつ頃作成した作品なのか記載します。
そもそも古い作品を載せないというのも手ですが、さまざまな作風をみせたい場合など過去の作品も載せたいケースもあるかと思います。
この項目が表記されていることで、いつ頃の作品なのか正確に伝えることができます。
② 使用ツール
使ったソフトや画材を記載します。
3Dソフトとペイントソフトを併用している場合は両方明記します。
どういった制作方法だったのかは実際にしてもらう作業とマッチしているかなど判断材料になることが多いので必須の項目になります。
③ 作業範囲
その作品のすべての工程を自分が担当していない場合や協力を得た場合には、自分がどの工程をやったのかを書く必要があります。
たとえば、背景だけだと状況か伝わりにくいイラストの場合など『背景を担当。キャラクターは他の担当者が作成』など注釈をいれます。
※作業分担のない作品の場合はこの『作業範囲』の項目は省略可。
この項目がないと自分の能力外のことをできると勘違いさせてしまう恐れがあるので必須です。
ポートフォリオの作品ページにできればいれたい3項目
- 制作時間
- プロジェクト名
- コメント(注釈)
④ 制作時間
制作時間はできればいれておきたい項目です。
ただ過去のイラストだとおぼえていないこともあるのでその場合はやむを得ないです。
厳密ではなくとも結局のところその人の作業ペースを採用側が見る項目なのでおおよそ今の自分がどのくらいで描けるのかで記載しても問題ないと思います。
ぜんすけ
盛られやすい項目なので、採用側としても一番鵜呑みにできない項目…!
⑤ プロジェクト名
新卒のポートフォリオの場合は必要ないかもしれませんが、中途などで実務での作品の場合はそのプロジェクトタイトルなどがあるとどんな作品に携わっていたかを伝えることができます。
⑥ コメント
すべてのイラストに入れても全部読んでくれるほど採用担当も暇ではないかもしれませんので、特にアピールしたいことがある場合だけピンポイントで入れておくといいでしょう。
その他
イラスト自体の作品名については必須度はさらに下がりますが、あるのでしたら画像の横に書いておくといいでしょう。
紙媒体ポートフォリオとWebポートフォリオの特徴の違い
Webポートフォリオは一度用意すれば多くの人に閲覧してもらうのが容易です。
紙媒体はその場で見せるのにとても適してるので、面接の場などでもサッと出してその場ですぐに見てもらうことができます。
紙媒体 | Webポートフォリオ | |
---|---|---|
特徴 | 対面(面接など)の場で見せるのに最適 | 不特定多数の人に見てもらうのに最適 |
コスト | 1冊1000円程度 | 無料~ |
紙媒体とWebポートフォリオどちらか片方だけでもいいですが、両方あったほうが便利ですしどちらもコストは低めなので時間があれば両方用意しておきたいところです。
紙媒体ポートフォリオの作り方
どのようなソフトで作成してもいいですが、たとえば普段使い慣れているクリスタやPhotoshopなどペイントソフトでもポートフォリオを作成することは可能です。
作品画像を並べて前述の解説の情報をテキストで入れることでページを作っていきます。
画像ファイルのままでもいいですが印刷しやすいようにPDFデータにしておくといいでしょう。
作品の量によってはオフセット印刷もあり。
A4クリアファイルが定番とはいえ、家にプリンターを持たない人にとってはコンビニでカラー1枚50円で20枚以上印刷するなら1000円超えるので、このようにオフセット印刷しても値段は変わらなかったりします。
製本直送.comやラクスルのように1部で刷ってくれるところはポートフォリオ印刷のように少しの部数で充分なときには助かりますね。
拡張性を考えると定番のA4クリアファイルのポートフォリオが無難
ただし、現在進行形で作品を絶賛追加中の学生にとってはクリアファイルのほうが作品を追加しやすいというメリットはありますので状況しだいです。
冊子とクリアファイルを併用するのもありだと思いますし、なんなら大概は面接官もPC用意していることが多いので最新のイラストはデータで持ってきましたというパターンもよくあります。
Webポートフォリオサイトを制作できるサービス
Webポートフォリオについては以下の記事でくわしく紹介していますので、そちらもあわせて見ていただければと思います。
PDFも同時にできあがる印刷にも対応しているサービスもあったりするので、とりあえずポートフォリオを作ってみるという意味では作品画像さえ用意しておけばいいんで手軽ですね。
おわりに
というわけで今回はポートフォリオの作り方を解説してきました。
当ブログではイラストやゲームなどのコンテンツ業界の仕事をできるようになるための学び方から就活、そしてフリーでも生き残っていく方法など、自分自身の経験をもとに情報発信をしています。
ポートフォリオについてはもう1、2記事は追加するかと思います。
- 就職成功に欠かせないポートフォリオ5つのポイント
- WordPressで自分のポートフォリオサイトを作る
今のところ想定しているのは▲こんな感じですが、WordPressでポートフォリオサイト作る記事の需要ははたしてあるんでしょうか。
僕自身のメインポートフォリオがWordPress製なんで、記事予定に入れてみたもののニッチすぎる気もしますし、そのときの気分で変更はあるかもしれません。