デジタルイラストは便利で利点も多いのですが、アナログ画材で描いた質感の絵には惹かれるものがありますよね。
そんなアナログ画材の魅力をペイントソフトで再現することにできたら素晴らしいことですが、それに挑戦しているペイントソフトであるRebelle5の使い方を今回は紹介したいと思います。
現役で絵の仕事をしている出雲寺ぜんすけが執筆しています。
Key作品『終のステラ』に背景イラストで参加。キネティックノベルのロボット三部作の楽曲をレトロテイストアレンジしたアルバム『JUKEMATA』ジャケットイラストの“背景”を担当
終のステラ
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ジャンプできる目次
Rebelle5とは
アナログな画材の塗りを再現することができるという特徴を持つペイントソフトです。
Rebelle5というバージョン名からもわかるように、それなりに前からあったようですが僕は今までつかったことがありませんでした。
数か月前に背景美術界隈のかたがたがTwitterでRebelle 5を使い始めたというツイートをしているのをみかけました。
アナログ画材風の表現というだけでしたら他のペイントソフトでもたまに聞いたりするワードなので、最初はそれほど僕は興味を持っていませんでした。
ぜんすけ
正直なところ新たなソフトとかに手を出すのも面倒だなという気持ちもあったもので……
しかし、nyorockさんのRebelle 5を使った草背景の描き方の動画をみて、このソフトは面白いかもしれないッ!? と思いなおしました。
この塗ったあとにじわっと広がる感じは普通のデジタルソフトだとできないので興味をひかれました。
というわけで、Rebelle5を購入してみました。
CLIP STUDIO PAINTを使い始めたときもそうでしたが、備忘録と情報のシェアを兼ねてブログ記事化してみました。
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RebelleとRebelle Proは何が違うの?
販売サイトのほう見るとなにやらPro版と通常版があることに気がつくかと思います。
その機能の差がとりあえず気になるかなと思うので最初にサラッとその違いを紹介します。
Rebelle 5 ProはRebelle5のすべての機能に加えて
- 顔料の混色
- 16倍大きい画像エクスポート用のNanoPixel
- カラーマネジメント
- カラーソフトプルーフ
- 色域警告
- EscapeMotionsConnect-Photoshopプラグイン
以上の機能が追加されています。
くわしくは販売サイトのほうに比較表があります。
非常に魅力的で興味深い機能が含まれていますが、価格はProのほうが1.7倍。
さすがにまだ使い続けるかわからなかったんで僕はとりあえず通常版を購入しました。
ちゃんと活用できそうだったらのちのバージョンなどではProにするかもしれませんが、特徴的な機能は通常版でも使えます。
Rebelle5の独特な機能の解説
Rebelle5は水に紙が濡れた状態をシミュレートしたように表現する機能があり、この画像のように水彩画のような表現が可能です。
濡れた状態で描くことで色が画面上で混ざったり広がっていくというのが他のソフトと違うところです。
後述しますがこの時間の経過で混ざったり広がる効果は一時停止することも可能でほどよいにじみ具合でストップさせることができます。
Rebelle5のブラシの種類
Rebelle5のデフォルトのブラシには以下のような種類があります。
- 油彩&アクリル
- エクスプレスオイル
- 水彩画
- インク 鉛筆 パステル マーカー エアブラシ
nyorockさんが以下のツイートでざっくりとわかりやすく説明してくれているのでこれを参考にすると手っ取り早く理解できると思います。
解説を丸投げで申し訳ないです……。
いずれヒマができたら自分でも解説を入れるかもしれませんが、もともと自分の備忘録としてWordPressにメモっていた内容なのでしばらくはご容赦を。
エクスプレスオイル
エクスプレスオイルのブラシの中でもこのように『Knife Soft』など複数のブラシ設定がデフォルトで用意されています。
水彩画
『Flat Dry』など水彩にもさまざまなブラシが初期設定で用意されています。
水彩画ブラシの広がる速度は水の量でなく「ビジュアル設定」の「拡散速度」するようです。
そして水の量の差がポイントとのこと!
以下のnyorockさんのツイートを参照。
Rebelle5独自のショートカット操作
基本的なショートカットはCLIP STUDIO PAINTなど他のペイントソフトと同じですので省略し、Rebelle5を使うときに役立つ独自機能にしぼって紹介します。
Rebelleの特徴でもある用紙を濡らす操作に関するショートカットがこちらです。
操作 | ショートカット |
---|---|
拡散を一時停止 | D |
レイヤーを乾かす | Shift+D |
レイヤーを湿らす | Shift+L |
湿りを表示 | H |
素早く乾燥 | F |
前述のようにレイヤーウィンドウから操作することもできますが、すばやく操作できるのでショートカット操作できると便利です。
別ソフトユーザーのためのRebelle入門
PSDを書き出す
RebelleはPSDデータでエクスポートできます
RebelleからCLIP STUDIO PAINTにデータを渡す
PSDならCLIP STUDIO PAINTに読み込むことができます。
ただし、そのためにはRebelleの現在のバージョンでは1つ設定が必要です。
Rebelleで反転確認の方法は?
ナビゲーターウィンドウの反転アイコン。もしくはショートカット(Shift+F)
Rebelleの紙の変更方法は?
レイヤーウィンドウのキャンバスのアイコンをクリックすることで変更できます。
このウィンドウがポップアップして、キャンバスのテクスチャとキャンバスカラーを選ぶことができます。
デフォルトの『Aquarelle』はテクスチャの主張が強いので『HP01 Hot Pressed』あたりが個人的にはよさげに思いました。
『WK01 Washi』とかも色を白にすれば悪くなさそうです。
テクスチャいらん! という場合は『White Simple 』
僕はまだ買っていませんが、公式サイトから有料のぺーバーを購入して追加することもできるみたいです!
Rebelleでグラデーションの塗る方法
空のグラデーションをデジタル的な均一さではなくアナログ画材で描いたようなグラデーションをRebelle5で描く方法をひらゆさんが解説してくれています。
1
- エクスプレスオイルブラシの平筆でてきとうにグラデを塗る(Knife Smooth)好みのブラシでよい
- 「拡散を一時停止」をON(ショートカットD)
- お水ツールで全面を塗る
- 傾きウィンドウ・拡散速度(ビジュアル設定)を調整
2
- 「拡散を一時停止」をOFF(ショートカットD)
- いいかんじになるまで見守る 拡散が弱いときは水を足す
- いいかんじになったらレイヤーを乾かす(ショートカットShift+D)
設定の画像など引用元ツイートでないと見れないので、ぜひ元ツイートをご確認ください!
ひらゆさんのこのアカウントはRebelle5が楽しくて作ったらくがきようアカウントということで、Rebelle5で描いた絵や情報がツイートされていますので、Rebelle5に興味があるかたは要チェックです!
Rebelleのブラシの作り方
Rebelleでもオリジナルブラシを作ることができるということで、ひらゆさんが解説してくれています。
僕も実際に自分のブラシをRebelleで作ったらのちのちここにに追記しようと思います。
Rebelle5レビュー
使い込んだらまた追記するかと思いますが、とりあえず軽く触ってみたレビューも簡単に書いておきます。
Rebelle5を実際に使ってみた感想
水彩などアナログ風の表現は素晴らしい
これは僕があらためて言うまでもないレベルかとは思いますが、やはりこのアナログ画材的な濡れた状態をシミュレートできる機能は面白いですね。
パース定規がシンプルでむしろCLIP STUDIO PAINTより扱いやすい。
メニューから[編集]>[パースペクティブツール]でパース定規機能も使えるんですが、初見でも使いやすいです。
パース定規のオンオフもショートカットでShift+Pで切り替えられます。
CLIP STUDIO PAINTのパース定規はやたらとアイコンが多くて初見殺しですがRebelle5のパース定規は非常にシンプルでクリスタはこれを見習ってほしいレベルですね。
これを見たあとだとCLIP STUDIO PAINTのパース定規はどうしてあんなにややこしくしてしまったんだろうと逆に不思議に思うぐらいです。
ぜんすけ
おそらくクリスタの場合は漫画を描くのにも使えるってのがパース定規を複雑にしている原因なんでしょうね……。
漫画の場合はコマごとにいろいろなパースが必要になるのでレイヤーごとにパース定規を関連づけしているんでしょうけど、一枚絵を描くぶんには、レイヤーごとにパースを使いわけないのでRebelle5ぐらいシンプルなほうが扱いやすいです。
Rebelle5の習得コスト
新しいソフトを使うための習得コストですが、他のペイントソフトを使っていればそれほどではないかなと感じました。
基本操作は変わりませんし、今回の記事で解説した使い方をおぼえれば問題なく使えるようになるんではないでしょうか。
もっとも他のペイントソフトにしかない機能もあると思うので、完全にメインソフトをRebelle5にできるかというと、それは人によるかと思います。
サブのソフトとして使うのは面白そうかなと思います。
サブスクではないので、バージョンアップしない間は一度払った金額で使い続けることができるので金銭的なコストとしてもありがたいですね。
Rebelle5がおすすめな人
アナログ画材で描くことに慣れている人はもちろん適していると思いますし、僕のように最初からほぼデジタルで描いてきたもののアナログで描いている絵の仕上がりに魅力を感じる人にはおすすめできるソフトなんではないでしょうか。
一方でまだユーザーのシェアを取れていないソフトではあると思うので、CLIP STUDIO PAINTやPhotoshopなどに比べると情報が少ないですね。
なのでまったくのデジタルイラスト初心者で周囲に相談できる人がいない状況だったとしたら、Rebelle5をメインソフトで始めるのはじゃっかん心もとないところはあるかもです。
まとめ
Rebelle5の使い方を解説してきましたがいかがだったでしょうか?
ほとんど、nyorockさんとひらゆさんの引用やないかい!
と思うかもしれませんがそのとおりで、Rebelle5操作おぼえがきとしてローカルでメモっていた内容をせっかくだからブログ記事にしてた感じなのです。
ツイートは流れしまって、いざという時にさかのぼって探すのが意外と大変だったりするのでこうしてブログ記事化されているとこれから始める人の役に立つんではないかなと。
▲今回ツイートを引用させていただいたお二方のTwitterプロフィールページ。
Rebelle5を使うかたは要チェックです!
ぜんすけ
今後自分でも使い込んで伝えるべき内容が増えたら、この記事に追記していくかと思います!
僕はお手ごろ価格な通常版にしましたがTwitterなどで他の人のツイートを見ていると、わりとPro で買っているっぽいです。
僕が使ってみた感じだと、とりあえずRebelle 5の独自な部分は通常版でも大丈夫そうではあります。
がっつりと仕事に使うのに導入したい場合や、Photoshopとの連携や顔料混色といったところも使いたいのであればRebelle 5 Proがよさそうですね!
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