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XP-Pen『Artist 12 pro』レビュー【液晶タブレット】

8 min
Artist12 Proレビュー
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こんにちは出雲寺ぜんすけ(‎@blankcoin)です。


XP-PEN社から液晶タブレットArtist 12 proのご提供いただきました!

僕の場合はSurface Pro 7を使っているので、PC本体がいわば液晶タブレット。

液晶タブレットを別途必要なの? と思うかもしれません。

じつは僕が持っているPhotoshopCS6というサブスクになる前の古いPhotoshopのバージョンではSurface Pro 7本体で筆圧効かせるのはやや微妙だったので、最近は結構クリスタを使うようにしていて、PhotoshopCS6で筆圧感知が必要な作業をするときは液晶タブを使用する形で運用しています。

これまでは2016年に購入したHUIONGT-190という液晶タブレットを使っていました。

また、ゲーム会社に勤めていたときはWacomの液タブを使っていたのでそのあたりと比べてどうかなどレビューしていこうと思います。

ちなみに僕は普段はこのような絵を描いています。
エタリンスプラッシュ画像


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Artist 12 pro

XP-PEN社のタブレットでArtistシリーズが液晶タブレットになります。

Artist 24 ProとかArtist 16 Proなどなどたくさんのサイズなど違う製品があります。

ぜんすけ

ぜんすけ

製品名の数字は製品の大きさなので数字が大きいとサイズが大きいです

その中で『Artist 12 pro』は小さいコンパクトサイズのモデルになります。

液晶タブレットが数十万したのは昔の話

Artist 12 pro¥29,800と3万円を切っています!

それではどんなものか見ていきましょう。

Artist12 Pro開封レビュー

Artist12 Proの箱を開封

箱はこんな感じです。コンパクトサイズなので椅子に収まる大きさです。
artist12pro外箱

箱を開けるとArtist12 Pro 本体がありますので取り出すと、変換プラグ、ポータブルスタンドが出てきます。
artist12pro開封

ポータブルスタンドの奥にはさらにこんな感じで入っています。
artist12pro内容物
コンセント変換アダプタが三つほどありますが基本的に日本では使わなくてもOKなやつかと。

Artist 12 pro同梱品

 

  • Artist12 Pro 本体
  • ポータブルスタンド
  • 変換プラグ
  • バッテリーレス・スタイラスペン
  • ペンホルダー
  • 替え芯 x8
  • 3-in-1USBケーブル
  • USB延長コード
  • クリーニングクロス
  • 二本指グローブ
  • クイックガイド

Artist12 Proのペンホルダー開封

それではArtist12 Proのペンホルダーを開けていきましょう。

Artist12 Proのペンは長い筒型のものに入っています。

フルアーマースタイラスペン!
artist12proバッテリーレス・スタイラスペン
…というのは冗談で、普通にペンホルダーから取り出して使います。
artist12proペン取り出し

ペン先とは反対側のフタを開けると替え芯が8本入っています。
artist12proペンホルダー替え芯

フタ部分がペン立てになります。
artist12proペン立て

Artist12 Proのコード接続

▼側面はこんな感じです。Artist12 Pro本体側はコード1本なのでシンプルです。
artist12pro側面

ひと昔前の液タブだと本体側からも3本ぐらいコードが出てゴチゃついていたのですがArtist 12 proの場合このように液タブ本体側は極めてシンプルです。
artist12proコード本体側

PC側も三又に分岐したHDMIとUSBをさすだけですね。
artist12proコードPC側

僕のSurface Pro 7の場合USB Type-CなのでUSBーCハブにHDMIをさして変換していますがPC側にHDMI端子があればもっとシンプルです。

赤いUSBケーブルが給電用ですが、これがなくても黒いUSBとHDMIの二本だけで↑の写真のように普通に使えます。

artist12pro給電用USB

デスクトップパソコンなど、バッテリーでなく常にPC電源に接続されている環境でしたら赤い給電用USBは使わなくても黒いほうでPCからUSB給電されるので問題なさそうです。

ぜんすけ

ぜんすけ

ノートパソコンなどで、液タブの電力をPCバッテリーから消費させたくない場合には赤いほうの出番となります

Artist12 Proの液晶モニターとスタンドレビュー

液晶サイズ

Artist 12 proの液晶サイズは11.6インチ。
artist12proサイズ比較
僕が使っているSurface Pro 7が12.3インチなので、Surface Pro 7よりも少しだけ小さいですね。

解像度:1920 x 1080 ピクセル

解像度は1920 x 1080 ピクセルをフルHDといって現在のテレビやディスプレイの主流となっている解像度。

ワコム参考

ワコムの製品だとこんな感じです。

  • 6万円代のWacom Cintiq 16  1920 x 1080のフルHD
  • 16万円代Wacom Cintiq Pro 16 3840 x 2160の4K

液晶のサイズがArtist 12 proと違うので金額は単純に価格比較はできないですが、4K解像度にしようとするとこのぐらい価格差がでますよという参考で。

Artist12 ProWacom Cintiq 16と同じ1920 x 1080のフルHDで一般的な解像度なので問題ないかと。

視野角:178度

この視野角という数値は真正面で見たのと同じように見える角度なので大きいほうが良いです。

Artist12 Proは178度と、これはかなり広いんではないでしょうか。

ワコムのでも160度とかそれよりも低い製品もあるのでかなり高い視野角だと思います。

Artist12 Proはフルラミネート技術を採用

フルラミネートという液晶にペンを置いたところにずれがなくなる技術を使っているので視差が少ないですね。

視差というペンとポインタの物理的なズレが気になる人はこのフルラミネートというのだと視差が少ないということなのでproのほうを選ぶと良さそうですね。

キャリブレーション
artist12proキャリブレーション

フルラミネートでいくら物理的にズレが少なくてもキャリブレーションしていないと意味がないのでタブレットのドライバー設定で忘れずにやっておきましょう。

Artist12 Proの色域は NTSC 72%

この数値はざっくりいえば数字が大きいほうが良いです。

NTSCとかAdobe RGBとかメーカーとかによって基準が違うようですが、以下のリンクの画像をみるとかなり近いもののようなのでとりあえず何パーセントぐらいかを見ておけばよさそうですね。

https://www.eizo.co.jp/eizolibrary/other/itmedia02_01/
ワコム参考
  • ワコムのCintiq Pro 13 Adobe RGBカバー率 約87%
  • ワコムのCintiq 16 NTSC カバー率(CIE1931) 72%(標準値)

ワコムも製品によって結構違っていて中にはAdobe RGBカバー率 約99%みたいなハイエンドモデルもありますが、
Artist12 ProはCintiq 16と同じぐらいということのようですね。

ちなみにSurface Pro 7のAdobe RGBカバー率も72%程度ということで、わりとこのぐらいが標準的な数字のようですね。

Artist12 Proのスタンド

artist12proスタンド角度
スタンドの角度はこんな感じです。

注意

ちなみにこの写真のように一見、開いていてもカチッと開き切らないと奥に押したときなどにパタンっと閉じてしまいます。
artist12proスタンド角度
しっかりとカチッとなるまで開いておきましょう。

スタンドから離してしまえば、板タブと同じくらいシンプルになるのはスッキリしていていいですね。

最近のWacomの小型液タブだとスタンドは本体に収納できて立ち上げる折りたたみ式なので、シンプルかつスッキリという意味ではそちらに軍配が上がりそうですね。

しかし、Artist12 Proのスタンドもたたんで平にすることができるので持ち運びも可能で悪くはないかと思います。

Artist12 Proのペン仕様

バッテリーフリー・スタイラスペン
artist12proバッテリーフリー・スタイラスペン
8192レベルの筆圧感度ということで筆圧感度もWacomのと同等の数値。

ひと昔前は4千とか半分ぐらいの数値だった気もしますが、いつの間にか今はこのぐらいの筆圧感知が主流のようですね。

まず触ってみて最初に感じたのがこのArtist12 Proのペン軽いですね。

別メーカーですがHUIONのGT-190という僕が以前使っていたものはペンが電池式で切れると交換の必要がありました。

Artist12 Proのペンは電池どころか内臓バッテリーがないということで軽いわけです。

ペン側にバッテリーとか電池が必要ないのはWacomだけのものなのかと思っていたので驚きました。

電磁誘導方式

ペンに電池がいらないやつを電磁誘導方式っていうらしいですが、これらのWacomの特許が切れて他のメーカーが使えるようになってきたようですね。

Wacom社としては大変でしょうが、我々ユーザー的には安価でいい商品が買える時代になってきた感じですね。

HUIONのGT-190のペンは触れたときに沈みこみがあり少し微妙だったのですが、このXP-PenのArtist12Proのペンはそういうこともなく描きこごちよいですね。

artist12proのダイヤルとエクスプレスキー

僕はRev-O-mateというダイヤル式の左手デバイスを使っていますが、Artist12 Proにはこの赤いダイヤルがついています。
artist12proダイヤルとエクスプレスキー

ワコムのとかでもタッチホイールとかショートカットのボタンありますけど、じつは僕自身はまともに使った試しがなかったりします……

ぜんすけ

ぜんすけ

キーボードに比べてショートカット設定できる数が少ないので、結局キーボード+Rev-O-mateに落ち着いているんですよね

しかし、Artist12 Pro無印のArtist12よりもこのエクスプレスキーというショートカット設定できるボタンが多いということですし、Rev-O-mateとかに近い感じで使えそうなダイヤルもついています。

なので、使い慣れたら左手デバイスいらずもワンチャンあるかと思うので挑戦してみようかと思います。

Artist12 ProでphotoshopとCLIP STUDIO PAINTの動作検証

Photoshop動作検証

僕が使用しているのはPhotoshopCS6という少し古いバージョンになりますが問題なく動きます。
artist12proでPhotoshopCS6試し塗り

CLIP STUDIO PAINT動作検証

CLIP STUDIO PAINTについても同様に問題なしです。
artist12proでCLIP STUDIO PAINT試し塗り

こうして描き比べてみると、クリスタのほうが入り抜きがきれいにできている気がしますね。

これはペンタブというよりもソフトというかブラシの設定の問題な気がしますが。

Artist12 Proの描き心地

そこまで描き心地にこだわるほうでもなかったのですが、今回レビュー用に描き比べてみたところ思っていた以上に違うので驚きました。

Surfaceのペンは4096段階の筆圧感知だということですが、Artist12 Proのほうが全然筆圧の具合がよくて気持ちいい入りと抜きの線が描けました。

ぜんすけ

ぜんすけ

どうせ筆圧感知の数字が増えても、いうほどそこまで変わらないっしょ、とか斜に構えていてすいませんでした……

厚塗り的な作業ではそこまで違いはでないかもしれませんが、線画作業では線の入り抜きが重要なので今後はArtist12 Proを使っていこうと思います。

僕はゲーム会社で働いていたときにワコムのCintiqを使っていたこともありますがArtist12 Proは遜色ない描き心地ではないかと思います。

XP-PenのArtist12 Proを初めて触って描けないと思ったら

まず、最初に使い始めたときにいきなりブラシで描けない! 初期不良!?
となったときに確認して欲しいことを2つ紹介しておきます。

  1. ブラシのサイズをすごく小さくしていただけかも!

そんなときは落ち着いてブラシサイズを大きくすれば大丈夫です

  1. サイドスイッチを意図せず押してしまったのかも!

サイドスイッチの設定の一つがブラシと消しゴムの切り替えボタンに設定されています。
artist12proサイドスイッチの設定
これは便利ですが購入後意図せず押してしまった場合には急に描けなくなったと勘違いしてしまうので、慌てずサイドボタンを押していただければと思います。

XP-PenのArtist12 Pro レビュー総合評価

以前買ったHUIONのGT-190も多少微妙なところも価格を考えたら充分ではと目をつぶっていたところがありました。

しかしXP-PenのArtist12 Proはそういった微妙なところがすべて対応されていて、とてもコスパが高いのではないかと思います!

Artist12 Proをオススメしないのはこんな人

Artist12 Proは画面サイズはやはり少し小さいので、液タブ側に資料などを表示しつつ作業しようとすると狭く感じると思います。

しかし、デュアルディスプレイでもう一つの画面に資料を見るので問題なければこれはOKなんですが、どうしても液タブに表示したい人はスペース的にやや厳しいかも。

そして、オススメできないのは指先や手ではなく腕全体を使った長いストロークを多用するスタイルの絵師さんであればもう少し大きいほうがいいかもですね。

ぜんすけ

ぜんすけ

僕のように背景を描くぶんにはそんな腕を使ったストロークの機会もなかったりしますが、気持ちもう少し大きいと作業スペースに余裕ができそうです

5千から1万5千円程度の差額でArtist13.3ProやArtist15.6Proとうサイズ違いもあるので、それも選択肢として考えてもいいかもですね。

Artist12 Proがオススメなのはこんな人

Artist12 Proの小さいのが逆に強みなのが持ち運びが容易なサイズ感。

Surface Pro 7と重ねると大きさは少しArtist12 Proが大きい程度。
artist12proとSurface Pro 7

フリーランスだと自宅で集中できずコワーキングスペースなど使用している方も多いと聞きます。

自宅外でノートPCなどと液タブのデュアルディスプレイ環境を構築するにはArtist12 Proの持ち運びやすさは大きなアドバンテージになります。

そんなわけで、自宅外で絵を描くことがある場合にはArtist12 Proはオススメです。

もちろん家で使うぶんにも場所を移動させたりが容易でフットワーク軽く使えて良さげです。

ぜんすけ

ぜんすけ

作業部屋だけでなくダイニングテーブルとかに一時的に作業環境を展開みたいなこともできます

僕はWACOM FAVOのころからWacomのタブレットを使っていたんで、なじみ深くはありましたが他社製品をこうして使ってみてワコム以外の選択肢がないという状況ではなくなってきていると感じました。

このクオリティで¥29,800とはすごい時代になったもんです。

昔はPhotoshopや液タブの値段がデジタルイラストの参入障壁になっていたところあるんじゃないかと思いますが、これはさらにこれから若い神絵師がたくさん生まれてきそうですね!

XP-Pen公式リンク

公式Twitter:twitter.com/XpJapan/

XP-Pen公式サイト : https://www.xp-pen.jp/

【XP-PEN】 公式ストア

ぜんすけ

ぜんすけ

公式ストアはキャンペーン価格で他より安くなっていたりクーポン利用でお得に変えたりすることがあるので、念のため購入前に確認しておくと良いかと思います!

追記 ChromebookとXP-PENペンタブレットでこんなことができます

Chrome OS を搭載したChromebook(クロームブック)でXP-PENペンタブレットが使えます。

▷ ChromeOS対応XP-PENペンタブレット

 ペンタブレット液晶ペンタブレット
Deco01V2Artist 12Pro
StarG640Artist 13.3Pro
StarG640SArtist 15.6Pro
Decomini4Innovator16
Decomini7 
Decomini7w 

▷ XP-PENのドライバは、どこからダウンロードしますか?

ドライバのダウンロードは不要です


▷ ChromeBookのZoom、TeamsのホワイトボードでXP-PENは使用できますか?
  付属ペンのないChromeBookにXP-PENのペンタブレットを接続することで

Zoom、Teamsでホワイトボード機能Jamboardに自由描画することができます。

Chrome Book(※)に多機能変換アダプタを使えば液晶ペンタブレットも使えます。

さらに液晶ペンタブレットを拡張ディスプレイとして使用することで資料を見ながらの作業も捗ります。

※ChromebookインターフェースUSB3.1(Type-C)サポートの場合

Deco 01V2  
Artist 12Pro

~ 応用編 ~

▷ Jamboardを共有

XP-PENペンタブレットを使ってグループ内でリンクを共有して1つのJamboardに自由描画

01_Jamboardを開いて「共有」をクリック
02_ 「リンクをコピー」をクリック
03_リンクを送って1つのJamboardを共有し自由描画

【XP-PEN】 公式ストア

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