Twitterなんかを見ていると、わりと個展やってますというのが流れていたりしますよね。
しかし、このインターネット全盛の時代で作品を発表するのはネットでできるのにあえて個展というリアルスペースで作品の展示を行う意味とはなんなのでしょう?
駆け出しイラストレーターは個展やっても意味ないという本やネットの意見、でも神絵師たちが日々行っている個展。
結局、個展って意味あるの、ないの? どっちやねん!
そんな感じで、この矛盾にモヤモヤしているのは決して僕だけではないんじゃないでしょうか?
本当はこんなご時世でなければ、フリーで先に仕事をしている方々と飲んだりしつつ、「個展ってどんなかんじなんです?」とか色々と聞いてみたかったところ。
ここしばらくなかなかそうもいかなかったので、とりあえず今回は自分で考えてみてこのイラストレーターの個展の矛盾の問題のモヤモヤを解消してみようと思います!
ジャンプできる目次
個展を駆け出しイラストレーターがやる意味ない説!?
そもそも、駆け出しのイラストレーターが個展を無理してやることもないってのは「個展 イラストレーター」でネットで検索して上位に出てくる、イラストレーター生存戦略のカスダタツヤさんのブログ記事に書かれています。
こちらは実際に過去に4回個展をやられた経験談が語られていて参考になると思います。
そして、もう一つ僕がフリーランスで働き始めたころに高田 ゲンキさんのフリーランスで行こう!という本を読んだんですが、そこでも駆け出しのころに個展をやってコテンパンにされたというエピソード第14話「個展でコテンパン」というのがありました。
こちらもリアルな個展の体験談を漫画で読めて参考になります。
どちらの内容にも書かれていたのが、『イラストレーターは個展やるべきって先入観があってやってみたがいまひとつの結果だった』ということでした。
個展やっても儲かったり急に仕事がきたりするようになるわけじゃない!?
そもそも個展で何しようとしているのか考えずに雰囲気でやると良くないという、この先人の知恵は学んで活かしていきたいところです。
そもそも個展そのもので利益があがるのかというと展示作品をお金を出して買う人が存在するのってのがありますよね。
そして、仕事がくるって意味では個展を行うことで認知度が上がるということなので、個展開催によって知ってもらうとうことはそれだけ人通りなりがあり来場が見込めないと厳しいというのは想像できます。
ぜんすけ
そんないい場所で個展やるのは出費も高そう……
そんなわけで、少し考えただけでも先人の教訓どおり駆け出しイラストレーターが個展をやるのはコスパは良くなさそうです。
ではなぜ神絵師たちは個展をやるのかその謎について考えていきたいと思います!
イラストレーターの個展っていわばワンマンライブってことでは!?
絵の個展と考えるからなぜ駆け出しイラストレーターにオススメではないのに神絵師が個展をやっているのかわかりにくかったんですが、音楽活動などに例えて考えてみたらイメージがついて個人的にはしっくりきました。
ようするに個展って ワンマンライブなんじゃないかと
無名バンドマンが ワンマンライブを1回やってもいきなり人気アーティストになれるわけでも仕事がくるわけないし、グッズが売れるわけでもないってのは誰にでも容易に想像つくことでしょう。
無名のイラストレーターが個展をやるのを先人がオススメされないのはそういうことで、神絵師が普通に個展を開催されている意味も ワンマンライブと考えればまったく矛盾なく理解できるのではないでしょうか?
実力があって粘れれば無名の個展もワンチャンありえる?
音楽でいえば路上ライブからファンを増やしていって有名なアーティストになるってのがないわけではないので、同様に個展を繰り返すことで人気になることも考えられそうですよね。
とはいえ路上ライブから有名アーティストになった影には無数の目が出なかった人もいるような気もします。
なので個展の意味はないってことではなくて継続や実力が必要であるってことなんでしょう。そして継続ためにはあまり高コストだと厳しそうってのがありますね。
ただ、リアルな個展の開催では普段ネットを見ていないという層など違った人にアプローチできたりするかもしれないので、他の人との差別化をするといった意味でもありとも考えられます。
神絵師が個展をやっているのはすでにファンがいるから!?
そんなわけで単純な話で人気がすでにある段階とこれからの人ではやるべきことが違うということなんではないかと思います。
すでに人気があるアーティストがワンマンライブ(個展)を開催することでコアなファンとの交流や繋がりがあったり色々と利点があるんではないでしょうか。
グループ展は「対バンライブ」
そんなわけで個展以外にも複数のイラストレーターが参加するグループ展というものもありますよね。
これがいわば対バンライブというやつでないかってわけです。
僕は音楽とかまるで詳しくないですが、それでもライブハウスなどでは1つのバンドだけでなく複数のアーティストが演じる対バンというかたちでライブイベントが開催されているというのはなんとなく知っています。
ちなみに対バンライブもイベントを主催者がいる場合とバンドのアーティストが主催する場合があるらしいですが、絵の場合のグループ展も同様のようです。
とりあえずすでにグループ展を主催しているような先輩イラストレーターと知り合うことができれば安心感はありますが、そうでない場合は右も左もわからない状態なので個展の場合と同じように費用対効果を考えないといけない気はします。
グループ展のメリット
イラストレーターが主催のグループ展であれば、おそらく知り合いやSNSなどで交流があったりするケースかと思いますが、自分1人でやる個展よりもみんなとやるということが作品制作の動機づけにもなりやすいのではないでしょうか。
そして、他のイラストレーターのファンにも見てもらえるので、個展のように自分の知り合い以外来なかったということになりにくいということにならずにすむのではないでしょうか。
ではコミケなどの即売会は?
コミケのような同人即売会イベントとイラスト展覧会と同一視していいのかはともかくとして、今までの流れで例えるならコミケなどはフジロックとかのような音楽フェスといったところでしょうか。
観客も多いですが、参加者も多いのですべてを見ることはできない規模感です。
一枚の絵画のような形ではなく本ということで来場したほうも購入しやすい形式であるというのもポイントかと思います。
イラストレーター の個展などのリアル展示や即売会の意味はライブ
ネットを介して聞くことができる音楽と同じように普通にネットを見ていれば観ることのできるイラスト作品。
これを個展、グループ展、即売会などのリアルで行う意味は音楽が音源だけでなくライブがあるようなものと考えてみるのも面白いんではないかなというのが今回の記事の内容でした。
ライブをやらないアーティストもいるでしょうから個展を行わないイラストレーターもまた普通のことなのでしょう。
これからの時代は物を買うということよりも体験や繋がりにお金を使うようになるという話もありますし、リアルイベントの重要性は増してくる可能性はあります。
ぜんすけ
直近ではまだリアルイベントなどは行いづらいご時世ではありますが、状況が改善されたら、だんだん復活してくるんではないでしょうか
個展とかの額装ってどうすんの問題
そもそも個展とかやったことない人間的にはもし個展やグループ展をやる場合って額装とかどうすんだろと思ったわけですよ。
色々と方法はあるのかもですがArtgene(アートジーン)というようなサービス使うのもありなのかもですね。
これはネット上での販売もできるみたいですが、自分用に額装をオーダーできるみたいなんでこういったサービスを活用するのも手なのかもですね。
実際に個展とかグループ展やってるかたはどんな感じでやってるんでしょうね。
いずれ聞ける機会があったらそのときはこの記事を更新して追加情報など書ければと思います。
個展は請負仕事でないイラストを描かないことには始まらない!
そもそも個展だろが即売会だろうが、そういうことをやるには仕事以外で自分の作品を創る必要があるわけで、とにもかくにもそれを頑張らないことには始まらないわけです。
僕も少し前にこうして個人イラストを何枚か描きましたが、少し仕事が忙しくなるとなかなか個人作品制作のリズムを作るのは難しいですね。
仕事があるのはありがたい話ではあるんですが、個人作品を創ることもフリーランスにとってはかなり価値のあることだと思うのでもう少しがんばりたいところです。
そんなわけで、いかがだったでしょうか?
矛盾しているようだった『駆け出しイラストレーターの個展オススメではないとされているのに神絵師は普通に個展している問題』
これは“駆け出し”イラストレーターと対象が限定されていたのでじつは何も矛盾していなかったというわけです。
少し立ち止まって考えてみればあたりまえのことですが、意外と情報を流し読んでいるとこういう “駆け出し” みたいな情報が頭から抜け落ちていて状況がよくわからなくなってしまうこともありますよね。
今回のブログ記事が「フリーランスのイラストレーターで活躍していくには個展とかやったほうがいいんすかね?」となんとなく考えていたかたの思考の助けになれば幸いです!
ではまた。